木瓜 ボケ 角字で花と植物の名前、漢字表記
木瓜
ボケ
英語:Japanese quince ジャパニーズクィンス
Unicode: [木_0x6728][瓜_0x74DC]
バラ科ボケ属の落葉低木で、別名はボケ、モッカ、ボッカ、モッコウ、キュウリなど。
中国が原産地で、日本へは平安時代に渡来し、観賞用に栽培されました。本州から四国、九州にかけて植栽、または帰化自生しています。日本の野生種で自生するボケは、クサボケといわれる同属の植物です。
花を観賞する目的で植栽され、庭園樹や鉢植え、盆栽にも用いられます。温暖地でよく育ち、鎌倉市の九品寺などが名所として知られています。
落葉の低木で、樹高は1~2m。茎は叢生してよく枝分かれします。若枝は褐色の毛があり、古くなると灰黒色になります。樹皮は縦に浅く裂け、小枝は刺となります。
葉は長楕円形から楕円形で互生し、長さ5~9cmで、基部はくさび形で付け根に葉が付きます。
開花時期は3月~4月で、葉が芽吹くよりも先に、朱色の5弁花を咲かせます。花色は淡紅、緋紅、白と紅の斑、白などがあり、雄花と雌花があります。
秋に実る果実は、直径は約3cmほどの楕円形で、黄色味を帯びて落果します。
果実にはクエン酸、酒石酸、リンゴ酸などの有機酸類と果糖が含まれていて、制菌作用があるとされています。また、鉄分の吸収促進に役立つとも考えられています。
果実は生のままだと、堅くて酸っぱいため、食べられませんが、香りがよく、2~3倍のホワイトリカーまたは35度の焼酎に漬け込んで、冷暗所に半年から1年置いて作られるボケ酒は、疲労回復、滋養保険、低血圧、不眠症などの薬効があるとされます。
8月~9月ごろの落果する前の青い未熟果実を採取して、水洗い後に輪切りにしたものを天日乾燥すると「木瓜(もっか)」という生薬になり、補血、強壮、疲労回復、咳止め、食あたりのほか、筋肉のひきつり、こむらがえり、暑気あたりに効用があるといわれています。
育てる場合は、土地への適応性が高いため比較的どこでも育ちますが、日当たり、風通し、水はけが良く、かつ湿り気のある肥えた土壌を好みます。
庭植えでは、腐葉土や川砂を混ぜ合わせ水はけをよくします。 鉢植えの場合は、赤玉土を5、腐葉土を3、川砂を2ほど混ぜ合わせます。
水やりは、乾いたら水を与えますが、真夏の特に乾燥するとき以外は特に不要です。 鉢植えは極端に乾燥させると、葉が枯れたり、蕾が落ちたりしますので、土が乾かないように適宜与えてください。
施肥は、1月~2月に寒肥として緩効性肥料を置肥します。
9月頃、緩効性肥料を与えると、実が大きくなります。根元の周りに穴を掘り、根に当たらない場所に、数握りほどの肥料を土に混ぜます。
鉢植えには、花が終わったあとの5月にお礼肥料として、さらに6月と9月の計3回、緩効性化学肥料を与えます。地植えと同じように根元の周りに施肥します。
「庭にボケやクサボケを植えると火事になる」という言い伝えがあり、庭に植えるのをためらう方も多いようです。
科学的な根拠は特に証明されていませんが、ボケは叢生してよく枝分かれし、クサボケは枝が横に広がって地面を覆い、両種ともトゲがあるため、刈り取るのが難しく、火が付くとやっかいであるからではないか、ともいわれています。
クサボケは、バラ科ボケ属で、日本の在来種です。丈は50cmほどで実や枝も小振り。シドミ、ジナシとも呼ばれます。
本州や四国の、日当たりの良い斜面などに分布しますが、野生種は減少傾向にあります。枝が横に広がって草状に立ち上がるため、クサボケと呼ばれます。砂質の土壌を好み、丈夫で土質を選ばずに育ち、病害虫にも強いです。
花は朱赤色(白花もあり、白花草ボケと呼ぶ)。果実はボケやカリン同様に良い香りを放ち、果実酒の材料として人気があります。また果実には、ボケ同様の薬効があるとされており、「和木瓜(わもっか)」という生薬となります。
果実酒はクサボケ酒と呼ばれ、果実の3倍量の焼酎に漬け込まれて作られます。
花言葉は「先駆者」「指導者」「熱情」「平凡」「退屈」「妖精の輝き」「魅感的な恋」です。
角字とは?
江戸時代に誕生した角字は、正方形のグリッド内にほぼ水平・垂直のラインのみで文字(漢字)が表現されるグラフィックアートです。
正方形という限られた空間の中に、あらゆる文字を閉じ込めようとするグラフィックデザインは、前述した、ミニマムな物に対する日本人特有のこだわりが随所に感じられます。
そのシンプルで有りながら、奥深い「角字」は多くの日本人を魅了し、お祭りで着る半被や印半纏(しるしばんてん)と言われる着物や、商標、印鑑、家紋、看板デザインなどに今日まで数多く使用されてきました。
What is Kakuji?
There is a style of penmanship called “Kakuji” in Japan. Edo-born Kakuji is a graphicart that expresses letters (kanji) with almost horizontal and vertical lines only.
The design which bases on many straight lines seems simple, or too plain even at its first glance; yet this beautiful artistic penmanship that encompasses the aesthetic of the Japanese in the Edo era, also known as “Iki”, and playfulness has long been inherited to this day, thanks to the masteries’ long years of efforts in training and refinement.
Kakuji with its simplicity and depth is used for designs such as trademark, hanko stamp, family crest and signboard.