椈 橅 ブナ 角字で花と植物の名前、漢字表記
椈 橅
ブナ
英語:Beech ビーチ
Unicode:
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ブナ科ブナ属の落葉広葉樹。日本の温帯林を代表する樹木で、ミズナラと並んで日本を代表する広葉樹林を作ります。日本の他、北アメリカ、ヨーロッパ、中国などにも分布し、温帯性の落葉広葉樹林を主要構成する種です。
樹齢はおよそ300年、ゆっくりと大きくなってゆき、樹高は30mを超します。樹皮は白色できめが細かく、地衣類などが着いて、独特の模様のように見えます。若い枝は褐色で光沢があります。葉は互生し楕円形で、薄くてやや固めです、縁は波打ち、秋には黄葉し、その後落葉します。雌雄同株で、5月頃に房状の花を咲かせます。
10月頃に表面が少しトゲトゲした実が成り、中の胚乳は渋みがなく脂肪分豊富で、食べることができます。中世ヨーロッパではブナ林で養豚が行われていました。
ブナ科の実は「ドングリ」と呼ばれますが、何故かブナの実はドングリとは言われません。
冷涼な気候を好み、温帯の山地に生育して「攻撃的な広葉樹」と評されるほど、様々な土壌でも旺盛に繁茂し、密に茂る樹冠によって他の木々の成長を阻害します。ドイツでは森の成長を自然に任せた場合、大部分はブナ林かブナの混交林になると考えられているほどです。
北海道南部、本州、四国、九州に広く分布し、低山の照葉樹林帯と、亜高山の針葉樹林帯の間にはブナ林が形成されます。日本海側の山地と、奥羽山脈の背稜近くでは、天然林に近いブナ林が広範囲に広がっていました。
平安時代後期から鎌倉・室町時代にかけては、上質のケヤキにかわるものとして、漆器の椀・皿の普及品の材料として欠かせないものでした。
現在では、きのこ栽培の原木に利用されています。
かつては、薪になる他、普及品や下等品のための需要はありましたが、材質は非常に重く、川を流して搬出することが困難で、商取引には向かない木材でした。その上、腐りやすく、加工後に曲がって狂いやすいという性質があり、用材としては好まれませんでした
やがては木で無いとまで卑下されるようになり、第二次世界大戦後、大規模に伐採されて、跡地にはスギや檜などの「有用な木」とされる種が大量に植樹されました。
実は哺乳類達の餌として重要であり、落葉は腐葉土となって、森に多くの恵みを与える事が分かり、豊饒の森を作るのに重要な存在であることが知られると、白神山地の原生林などが世界遺産に指定されるなど、近年になって価値が見直されてきました。現在では各地のブナ原生林が天然記念物として、国の文化財の指定を受けているほどです。
育て方は、日当たりがよければ、土質はあまり選びませんが、樹高が高くなるので、地植えの場合は場所を良く選んでください。
5月の緑がさわやかで、秋は黄葉しますので、盆栽や鉢植えで楽しむのも良いかと思われます。
用土は鉢植えは赤玉土と桐生砂、腐葉土の混合用土を使用し、庭植えでは水持ちの良い場所に腐葉土を漉き込んで植えます。
丈夫な木で、湿潤肥沃な場所でよく育ちます。根元の乾燥を特に嫌いますので、株元に木陰や木漏れ日を好む植物を下草として植えるなどの工夫をしてください。
水をよく吸収するので、夏場は乾きやすくなります。土が乾燥していればたっぷりと水を与えてください。
地植えの場合は、自然雨だけで十分生育します。
施肥は緩効性肥料を2月か3月に寒肥として与えます。
花言葉は「繁栄」「独立」「勇気」です。
角字とは?
江戸時代に誕生した角字は、正方形のグリッド内にほぼ水平・垂直のラインのみで文字(漢字)が表現されるグラフィックアートです。
正方形という限られた空間の中に、あらゆる文字を閉じ込めようとするグラフィックデザインは、前述した、ミニマムな物に対する日本人特有のこだわりが随所に感じられます。
そのシンプルで有りながら、奥深い「角字」は多くの日本人を魅了し、お祭りで着る半被や印半纏(しるしばんてん)と言われる着物や、商標、印鑑、家紋、看板デザインなどに今日まで数多く使用されてきました。
What is Kakuji?
There is a style of penmanship called “Kakuji” in Japan. Edo-born Kakuji is a graphicart that expresses letters (kanji) with almost horizontal and vertical lines only.
The design which bases on many straight lines seems simple, or too plain even at its first glance; yet this beautiful artistic penmanship that encompasses the aesthetic of the Japanese in the Edo era, also known as “Iki”, and playfulness has long been inherited to this day, thanks to the masteries’ long years of efforts in training and refinement.
Kakuji with its simplicity and depth is used for designs such as trademark, hanko stamp, family crest and signboard.