九条葱 くじょうねぎ 角字で野菜や果物の名前、漢字表記
九条葱
くじょうねぎ
英語: Kujyo Green onion クジョーグリーンオニオン
Unicode: [九_0x4E5D][条_0x6761][葱_0x8471]
日本の青ネギ(葉ネギ)の一種。京都府により「京の伝統野菜」に指定されていいます。
もともとは江戸時代に京都市南区九条地区あたりで上質な葉ネギが栽培されたことからその名がつきましたが、現在では京都府各地で生産されています。
京都では一般にネギといえばこの九条葱のことを指し、白ネギ(根深ネギ)は東京ネギといって区別しています。
浅黄種(あさぎだね)とよばれる枝分かれしやすい細ネギと、黒種(くろだね)とよばれる太ネギの二系統があります。
浅黄種は「九条細ネギ」ともよばれる葉ネギで、淡緑色で細長く、根から葉の分岐点までが短く、1株で5~10本ほどに分けつし、葉の色が薄いことから浅黄種とよばれ、早生種で耐暑性があり、夏から初秋にかけて出荷されます。
黒種は「九条太ネギ」(京都九条太ネギ)ともよばれる葉ネギで、葉身部が直径2センチ、長さが1m程度に成長し、葉色は濃緑色で、根から葉の分岐点までは長く、1株から3~4本に分けつし、葉はやわらかく、青い部分まですべて食べられます。耐寒性があり、冬の旬を中心に通年出回り、いわゆる九条葱として有名なのはこの黒種の方です。
ネギ(葱)は、原産地を中国西部・中央アジアとされている植物で、東アジアでは食用に栽培されており、日本でも野菜の一つとして扱われています。主に緑の葉の部分を食べる「葉ネギ」と、細長くのびて主に白い葉鞘の部分を食べる「長ネギ」(根深ネギ)と呼ばれる系統があります。
食べ方
霜に当たって葉が倒れると甘味が増すことから、本来の旬は冬とされています。
九条ねぎは、葉はしっかりしながらも柔らかく、甘くて風味の良い青ねぎ(葉ねぎ)です。
栽培期間が他のねぎに比べると長いこともあり、背丈も80cm以上まで伸び、葉の厚みもあり食べ応えのあるねぎです。
・鰹のたたきなどの刺身、カルパッチョ、そのまま醤油かポン酢であっさりと
・焼き肉のタレと混ぜて、肉と一緒に、サラダ代わりにも
・冷奴、ラーメン、味噌汁、うどん、蕎⻨などの薬味としても
・鍋、すき焼きにどさっと入れて
・鶏肉と塩胡椒で炒める
・衣を付けてシンプルに天ぷら!食べるときはお好みで塩をつけて
育て方
寒さや暑さ、病害虫にも比較的強く、長ネギのように土寄せを必要としないため、プランターでも簡単に栽培できます。
生育適温は15~25℃ほど。
栽培時期の幅が広く、1年を通して栽培可能です。種まきは4~9月、植え付けは6~11月頃に行います。
育苗には約2ヶ月、植え付けから収穫までは1ヶ月ほどと、種まきから収穫までは意外に短いのが特徴的です。
草丈が30~40cmになったら収穫します。地上部を4cmほど残すと、新しい芽が伸びはじめ、ふたたび収穫が可能です。
株分けをすれば、5年10年と栽培・収穫を続けることも可能です。
連作を嫌います。1度栽培した場所でふたたび栽培するには、最低でも1~2年はあけましょう。
日当たり・置き場所
日当たりと風通しのよい場所を好みます。
用土
多湿環境と酸性土壌を嫌います。pH6.5~7.0の、水はけのよい土で栽培しましょう。
地植えの場合は、種まき2週間前までに苦土石灰を入れて耕し、1週間前に堆肥と元肥を入れて、ふたたびよく耕します。
プランターの場合は、排水性を確保するための鉢底石を敷き詰め、野菜用培土を使いましょう。
畝に条間10cmほどを確保してまき溝を作り、5mm~1cm間隔でまき溝にスジ状に種を播き、まき溝に5mmほど土をかけ軽く固めてたっぷりと水をあげます。乾燥を防ぐための不織布などをかければ種まき完了です。
水やり
多湿環境に弱いため、水のやりすぎは病気の原因になります。
植え付け後の水やりは、土の表面が乾いたタイミングで十分です。
施肥
追肥は、植え付け1ヶ月後から収穫を終えるまで、1ヶ月に1回のペースで行いましょう。1平方メートルあたりの追肥量は、化成肥料30gで調整してください。
追肥のついでに固くなった土を少し耕す「中耕」をしておくと、水はけの維持や通気性の改善、雑草防除になります。
花言葉
「笑顔」「ほほえみ」「愛嬌」「挫けない心」など。
角字とは?
江戸時代に誕生した角字は、正方形のグリッド内にほぼ水平・垂直のラインのみで文字(漢字)が表現されるグラフィックアートです。
正方形という限られた空間の中に、あらゆる文字を閉じ込めようとするグラフィックデザインは、前述した、ミニマムな物に対する日本人特有のこだわりが随所に感じられます。
そのシンプルで有りながら、奥深い「角字」は多くの日本人を魅了し、お祭りで着る半被や印半纏(しるしばんてん)と言われる着物や、商標、印鑑、家紋、看板デザインなどに今日まで数多く使用されてきました。
What is Kakuji?
There is a style of penmanship called “Kakuji” in Japan. Edo-born Kakuji is a graphicart that expresses letters (kanji) with almost horizontal and vertical lines only.
The design which bases on many straight lines seems simple, or too plain even at its first glance; yet this beautiful artistic penmanship that encompasses the aesthetic of the Japanese in the Edo era, also known as “Iki”, and playfulness has long been inherited to this day, thanks to the masteries’ long years of efforts in training and refinement.
Kakuji with its simplicity and depth is used for designs such as trademark, hanko stamp, family crest and signboard.