菊菜 きくな 角字で野菜や果物の名前、漢字表記
菊菜
きくな
英語: Garland chrysanthemum ガーランドクリサンセマム
Unicode: [菊_0x83CA][菜_0x83DC]
キク科シュンギク属に分類される植物。原産地は地中海沿岸。欧米では観賞用に栽培されますが、日本・韓国・中国など東アジア諸国では若い茎葉が食用にされます。日本には室町時代に渡来したとされています。
和名は春に黄色い花が咲き、キクに似た香りがすることに由来します。
品種により形状が異なりますが、葉は大型で、葉緑の欠刻があり、独特の香りとほろ苦い風味があります。
関東地方では春菊と呼ばれることが多いですが、関西地方では菊菜と呼ばれます。春菊と菊菜は同じ植物ですが、品種が異なります。
菊菜は主に関西地方で栽培されており、特に大阪府の堺市、岸和田市、貝塚市などで多く生産されています。農林水産省の「作物統計調査」によれば、大阪府は全国で最も菊菜の生産量が多いとされています。
関東地方で多く食べられている春菊(株立ち中葉系)は、株が上方向に向かって伸びているのが特徴で、一方、関西地方で多く食べられている菊菜(株張り中葉系)は、株が横方向に広がっているのが特徴です。
また、菊菜は根元から売られていることが多く、株についている葉っぱの量が多いです。
関東地方の春菊と関西地方の菊菜は出荷のされ方がもなります。春菊は、基本的に茎を摘み取って出荷されており、菊菜は、根付きの状態で出荷されることが多く、菊菜がこのような方法で出荷されている理由は、根付きの状態のほうが日持ちしやすく鮮度を保てるからだとされています。そのため春菊と菊菜は、スーパーや八百屋などで売られている状態も異なって見えます。
食べ方
特有の香りを持つ葉と茎を食用とします。
すき焼き・ふぐ鍋など鍋料理の具材に使われるほか、おひたしや天ぷらなどではもちろん、サラダでもおいしい野菜です。味わいが春菊よりさわやかなため、春菊が苦手な方も好きになるかもしれません。
栄養価が高く、「食べる風邪薬」と言われるほどβ-カロテンやビタミンCが豊富で、ビタミンB2・E、食物繊維、カリウム、カルシウムなどが多く含まれています。
育て方
栽培環境や地域、品種によって異なります。ここで紹介するのは、一般的な春菊の育て方です。
「春まき」と「秋まき」が可能です。生育適温は15℃~20℃と冷涼な気候を好みます。比較的暑さと寒さには強いですが、霜に当たると葉が傷んでしまいますので、寒冷地では霜よけが必要です。
連作障害があります。同じ畑で育てるときは1年~2年ほど栽培間隔をあける必要があります。
日当たり・置き場所
日当たりと風通しの良い場所を好みます。
用土
地植えでもプランターでも、どちらでも育てられます。
プランターで育てるときは、野菜用培養土があると簡単で便利です。
pH6.0~6.5と中性に近い弱酸性の土壌を好みます。酸性の土壌が苦手なので、酸度を調整するために種まきをする2週間前に苦土石灰を入れ、1週間前に堆肥と化成肥料をまいて土をしっかり耕します。
水やり
発芽時や生育途中で乾燥すると生育が悪くなるので、水やりはこまめに行いましょう。
施肥
本葉が3~4枚になった2回目の間引きの頃から、2週間に1回追肥をしてください。
冬季期間の追肥は、温度が下がりすぎると上手に肥料を吸収できず、かえって根を痛めてしまうので控えます。
花言葉
「とっておき」「豊富」「私を信じて下さい」など。
角字とは?
江戸時代に誕生した角字は、正方形のグリッド内にほぼ水平・垂直のラインのみで文字(漢字)が表現されるグラフィックアートです。
正方形という限られた空間の中に、あらゆる文字を閉じ込めようとするグラフィックデザインは、前述した、ミニマムな物に対する日本人特有のこだわりが随所に感じられます。
そのシンプルで有りながら、奥深い「角字」は多くの日本人を魅了し、お祭りで着る半被や印半纏(しるしばんてん)と言われる着物や、商標、印鑑、家紋、看板デザインなどに今日まで数多く使用されてきました。
What is Kakuji?
There is a style of penmanship called “Kakuji” in Japan. Edo-born Kakuji is a graphicart that expresses letters (kanji) with almost horizontal and vertical lines only.
The design which bases on many straight lines seems simple, or too plain even at its first glance; yet this beautiful artistic penmanship that encompasses the aesthetic of the Japanese in the Edo era, also known as “Iki”, and playfulness has long been inherited to this day, thanks to the masteries’ long years of efforts in training and refinement.
Kakuji with its simplicity and depth is used for designs such as trademark, hanko stamp, family crest and signboard.