伊予柑 いよかん 角字で野菜や果物の名前、漢字表記
伊予柑
いよかん
英語: Iyokan イヨカン
Unicode: [伊_0x4F0A][予_0x4E88][柑_0x67D1]
ミカン科ミカン属の常緑広葉中高木。日本の在来種で、明治19年に山口県で発見され、主に愛媛県で果樹として栽培されています。
果皮はウンシュウミカンに比べ厚めですが、手でむくことは可能です。果実の皮は濃いオレンジ色で、果汁と香りが豊かで、甘く濃厚な味わいがあります。
柑橘類のゲノム解析により、カイコウカン(海紅柑)とダンシー(大紅みかん)の交配種だと判明したそうです。
常緑性直立広葉樹で高さ3~5mに成長します。
葉は互生し、葉身は長さ8~10cm、幅3~6cm の卵状楕円形。葉柄は0.8~1.2cm。葉先は円く尖りやや凹みますが、凹まない葉も。基部は楔形。葉縁は低い波状のきょ歯があり、主脈は両面に隆起し、側脈は裏面のみ隆起します。革質でやや厚く、表面はやや黄色味を帯びた緑色、裏面は淡緑色で無数の小さい油点があり、両面とも無毛です。
花期は5月で、花は白色の5弁花、雄しべは20~25個で集合して円筒状、雌しべは1個で雄しべより少し長く、柱頭は黄色で扁平です。
果実は直径7~8cmの球形で、翌年の2~3月に、赤橙色に熟し、果汁には酸味と爽やかな芳香があり、料理や、清涼飲料などで幅広く利用されています。
名前の由来は主な生産地「伊予(愛媛県)」にちなみ、毎年受験シーズンに「いい予感」との語呂合せで、産地PRも兼ねて、受験生がよく祈願に来る神社などでのイヨカンの配布が行われています。
食べ方
11月の終わり頃から市場に並び、旬のピークは1月~3月。
生食でそのまま食べるのが主流です。皮は堅そうですが、むきやすいです。
実は濃く鮮やかなオレンジ色で、香りも良くジューシーです。
その他、清涼飲料水やジャム、お菓子に加工して食べられます。皮は砂糖と果汁で煮込むと、上質なマーマレードになります。
ビタミンCとシネフィリンを豊富に含んでおり、ともに風邪予防に大きな効果があるといわれています。
皮に含まれる精油成分、リモネン、ナリンギン、ヘスペリジンなどは、毛細血管の壁を強くし、高血圧の予防や治療に有効とされています。
他にも、食物繊維やクエン酸を含み、疲労回復やお通じにも優しい効果があるとされています。
育て方
愛媛県が主な産地で、温暖な気候を好みます。
常緑性直立広葉樹で高さ3~5mに成長します。植える場所に注意してください。
耐暑性は強いですが、耐寒性は-5度程度です。冬の寒風を避け、霜よけをしてください。
自家結実性で、病気や害虫に強く、庭木でも結実します。
3~4月ごろが植え付け適期です。鉢植えは年中植え替えできます。
日当たり・置き場所
冬の北風の当たらない、日当たりの良い場所を好みます。日当たりが良いほど果実がおいしくなります。
用土
水はけの良い、肥沃な土を好みます。
植える場所に、直径・深さ共に50cm程度の穴を掘り、半量の土に堆肥や腐葉土、鶏糞を混ぜ、埋め戻します。その上に、何も混ぜていない土を埋め戻します。
鉢植えの場合は、赤玉土小粒5:腐葉土2:川砂1の割合で、混合した用土か果樹用培養土がよいでしょう。鉢の底に軽石を敷き、根腐れを防止します。
水やり
地植えの場合は、雨が当たる場所では水やりは雨に任せ、よほど雨が降らないときだけ土が乾いたら与えます。
鉢植えの場合は、表土が乾いたら水をたっぷり鉢底から流れ出るくらい与えます。土が乾いていなければ与えません。
施肥
花がつき始めてから与え始め、収穫量に応じて少しずつ量を増やしていきます。ミカン用の肥料があるので使用してみてください。3月上旬と7月上旬に追肥として速効性の化成肥料を与えます。12月頃に寒肥として有機肥料か、ミカン用の肥料を与えます。根が肥料やけしやすいので、与えすぎに注意してください。
花言葉
「純粋」「愛らしさ」「結婚式の祝宴」「清純」「花嫁の喜び」など。
角字とは?
江戸時代に誕生した角字は、正方形のグリッド内にほぼ水平・垂直のラインのみで文字(漢字)が表現されるグラフィックアートです。
正方形という限られた空間の中に、あらゆる文字を閉じ込めようとするグラフィックデザインは、前述した、ミニマムな物に対する日本人特有のこだわりが随所に感じられます。
そのシンプルで有りながら、奥深い「角字」は多くの日本人を魅了し、お祭りで着る半被や印半纏(しるしばんてん)と言われる着物や、商標、印鑑、家紋、看板デザインなどに今日まで数多く使用されてきました。
What is Kakuji?
There is a style of penmanship called “Kakuji” in Japan. Edo-born Kakuji is a graphicart that expresses letters (kanji) with almost horizontal and vertical lines only.
The design which bases on many straight lines seems simple, or too plain even at its first glance; yet this beautiful artistic penmanship that encompasses the aesthetic of the Japanese in the Edo era, also known as “Iki”, and playfulness has long been inherited to this day, thanks to the masteries’ long years of efforts in training and refinement.
Kakuji with its simplicity and depth is used for designs such as trademark, hanko stamp, family crest and signboard.