鰉 ヒガイ 角字で魚の名前、漢字表記、魚編(さかなへん)の漢字
鰉
ヒガイ
英語:Volva habei ボルバハーベイ
Unicode: [鰉_0x9C09]
コイ目コイ科ヒガイ属に分類される淡水魚で、日本にはアブラヒガイとヒガイの二種がおり、ヒガイはビワヒガイとカワヒガイの二亜種に分類されています。地方名は、アカメ、サクラ、イシゴ、ムギツキなど。
河川の中下流域、池などの中下層で暮らし、特に水のきれいな砂底や砂礫底を好みます。
食性は雑食で、トビゲラやユスリカの幼虫などの水棲昆虫や、石に付着する有機物や藻類などを食べます。
全長はビワヒガイやアブラヒガイで20cm、カワヒガイは13cmほど。
細長く、やや左右に側扁(平べったい)をしています。体色は黄褐色で、背面は灰色か黒、体側に不規則な斑紋があります。アブラヒガイは体色の黄色みが強く、背ビレの黒い斑が小さく1~2個です。
タナゴと同様にイシガイ類などの、淡水性二枚貝に卵を産みつける習性があります。孵化まで1~3週間ほど。
ビワヒガイは、元は琵琶湖の固有種で、琵琶湖と流出河川の瀬田川にのみ分布していましたが、放流などによって東北、関東、北陸地方、高知県、諏訪湖などにも分布しています。
カワヒガイは、濃尾平野、琵琶湖流入河川、山口県以外の中国地方、九州北西部、壱岐島などに分布しています。
アブラヒガイは琵琶湖固有種で、生息環境の悪化などから生息数が減っています。
環境省レッドリストでは、アブラヒガイは極めて絶滅に近い絶滅危惧ⅠA類(CR)、カワヒガイは準絶滅危惧(NT)にリストアップされています。
ヒガイは漢字で魚扁に「皇」と書きますが、これは明治天皇が琵琶湖疏水の開通式に出席した際に、ヒガイを召し上がられて、非常に気に入られたというエピソードに由来するとされています。
角字とは?
江戸時代に誕生した角字は、正方形のグリッド内にほぼ水平・垂直のラインのみで文字(漢字)が表現されるグラフィックアートです。
正方形という限られた空間の中に、あらゆる文字を閉じ込めようとするグラフィックデザインは、前述した、ミニマムな物に対する日本人特有のこだわりが随所に感じられます。
そのシンプルで有りながら、奥深い「角字」は多くの日本人を魅了し、お祭りで着る半被や印半纏(しるしばんてん)と言われる着物や、商標、印鑑、家紋、看板デザインなどに今日まで数多く使用されてきました。
What is Kakuji?
There is a style of penmanship called “Kakuji” in Japan. Edo-born Kakuji is a graphicart that expresses letters (kanji) with almost horizontal and vertical lines only.
The design which bases on many straight lines seems simple, or too plain even at its first glance; yet this beautiful artistic penmanship that encompasses the aesthetic of the Japanese in the Edo era, also known as “Iki”, and playfulness has long been inherited to this day, thanks to the masteries’ long years of efforts in training and refinement.
Kakuji with its simplicity and depth is used for designs such as trademark, hanko stamp, family crest and signboard.