鮑 鰒 アワビ 角字で魚の名前、漢字表記、魚編(さかなへん)の漢字
鮑 鰒
アワビ
英語:Abalone アバロン
Unicode:
[鮑_0x9B91]
[鰒_0x9C12]
ミミガイ科の大型の海水生巻貝の総称で、東アジアでは日本の北海道南部から九州、朝鮮半島、中国北部の潮間帯から水深20m程の岩礁に生息して、アラメ、ワカメ、コンブなどの褐藻類を食べて暮らしています。
浅い場所にはクロアワビやトコブシが、中間的な深さにメガイアワビが多く住んでおり、15メートル以上の深さにはマダカアワビが多く住んでいます。
主に夜行性のものが多く、日中は岩の間に張り付いていたり、砂の中に潜っています。
背中に殻を1枚背負っていますが、二枚貝ではなく巻き貝の一種です。貝殻が皿状に変化しています。
アワビは高級食材で、コリコリした歯ざわりが特徴。古代から食用として珍重されており、干した物は神前に供物として供えられていました。贈答品に「熨斗(のし)」を添える習慣がありますが、これは薄くヒモ状に切ったアワビを干した物を神前に供えた「のしあわび」が由来となっています。
中華料理ではアワビをゆでてから干したものを乾鮑(ガンパオ)とよび、大きいものはたいへん高価で、時代によっては、そのまま通貨として使用できるほど珍重されてきました。
干し鮑の産地として、日本の青森県や岩手県が知られており、香港などでは非常に高値で取引されてきました。江戸時代には日本から中国に輸出されていたようです。
その他、貝殻をボタンやカフス、ネクタイピン、ネックレス、指輪等のアクセサリーに加工したり、殻の裏側にある非常に美しい真珠光沢を、薄く切り出したものを螺鈿細工などの工芸材料に用います。
また、アワビから取れる天然真珠は極めて高価で、殻の真珠層を利用して真珠の養殖に利用されることもあります。
主な料理法は、刺身、水貝、酒蒸し、ステーキ、粥、磯焼きなどです。アワビの肝も珍味として食べられます。アワビの肉を摩り下ろし、同量のとろろと合わせた「鮑のとろろ汁」という料理もあります。
角字とは?
江戸時代に誕生した角字は、正方形のグリッド内にほぼ水平・垂直のラインのみで文字(漢字)が表現されるグラフィックアートです。
正方形という限られた空間の中に、あらゆる文字を閉じ込めようとするグラフィックデザインは、前述した、ミニマムな物に対する日本人特有のこだわりが随所に感じられます。
そのシンプルで有りながら、奥深い「角字」は多くの日本人を魅了し、お祭りで着る半被や印半纏(しるしばんてん)と言われる着物や、商標、印鑑、家紋、看板デザインなどに今日まで数多く使用されてきました。
What is Kakuji?
There is a style of penmanship called “Kakuji” in Japan. Edo-born Kakuji is a graphicart that expresses letters (kanji) with almost horizontal and vertical lines only.
The design which bases on many straight lines seems simple, or too plain even at its first glance; yet this beautiful artistic penmanship that encompasses the aesthetic of the Japanese in the Edo era, also known as “Iki”, and playfulness has long been inherited to this day, thanks to the masteries’ long years of efforts in training and refinement.
Kakuji with its simplicity and depth is used for designs such as trademark, hanko stamp, family crest and signboard.