鬼胡桃 オニグルミ 角字で花と植物の名前、漢字表記
鬼胡桃
オニグルミ
英語:Japanese walnut ジャパニーズ ウォールナット
Unicode: [鬼_0x9B3C][胡_0x80E1][桃_0x6843]
クルミ科クルミ属に属する、落葉広葉高木で、日本列島と樺太に分布し、日本では、北海道から九州にかけて広く分布します。
湿気の多いところに生え、主に山間の川沿いなどで見られます。
葉は、大型の奇数羽状複葉で互生し、小葉は長さ7~12cmの卵状長楕円形で、表面は無毛、裏面は星状毛が多くはえます。
花期は5 – 6月頃、雌雄同株で、雌花は新枝の先に10個ほど穂になって咲き、雌蕊は真っ赤で二股、雄花は前年の枝に多数が、房の形で垂れ下がります。初夏の開花時期には垂れ下がった雄花序が良く目立ちます。
果実は堅果で、長さ3~4cmの卵球状、周囲を肥大して肉質になった花床が包み、10月頃に熟します。
花床を剥いた中にある種子(仁)は食用になり、リスやネズミなどの齧歯類の食糧として重要です。彼らは食糧を貯蔵すべくオニグルミの実を地中に埋める習性を持ち、しばしば埋めた場所を忘れるので、その一部が発芽する事でオニグルミは子孫を残しています。
また、オニグルミの実は水に浮き、洪水などで実が流されて、河川の下流でも発芽する場合があります。少々の深さに実が埋まっても、蓄えられた養分を利用して、太陽光を利用できる地上まで発芽する能力を持つため、オニグルミが川沿いで見られる理由の1つとなっています。
実は食用にできるものの、広く市販される他のクルミと比較してやや小さく、殻が厚めで非常に堅いので、仁を綺麗に取り出すのが困難です。反面、味は濃厚で、堅い殻のおかげで、保存性が高くなっています。
植物体としては、酸性土壌の土中でも残り易く、縄文時代の遺跡からも出土します。特に東北・関東・中部地方で多く出土します。
材はウォールナットと呼ばれ、製材後の狂いが少なく、加工も容易なため、洋風家具、建築、フローリング、彫刻などに用いられます。
育て方は、山間部の川沿いや窪地など、日当たりが良く、湿気の多いところを好みます。
生育が良く、高さ7~10mほどに大きく育つので、地植えの場合は、日当たりが良く広い場所に植えます。
鉢植えで育てる場合には、日当たりが良く、雨が当たらない場所に置き、夏は風通しの良い日陰に移しましょう。
耐寒性が高く、休眠期では-15℃くらいまで耐えることが可能ですので、寒冷地でも野外で冬越しできます。芽は霜に弱いので、若い苗は霜よけネットなどで防寒しましょう。
長野に住む人が、「オニグルミにはマムシが住み着くので気をつけろ」というのを聞いたことがあります。これは、クルミの実を食べに来るネズミやリスなどの小動物を狙うためかと思われます。
また、オニグルミが好むのは、川沿いや窪地など湿った場所で、木陰が深くできるため、蛇などのは虫類にとっては過ごしやすいのかもしれません。
ツキノワグマやイノシシ、ニホンザルなどにとっても好物なので、彼らの生息域に植える場合は注意が必要です。
用土は、水持ちがよく、水はけが良い土を使用します。腐葉土や堆肥をたっぷりと漉き込んで良く耕して起きます。鉢植えの場合は、赤玉土6:腐葉土3:川砂1の割合で配合します。
水やりは、地植えの場合は降雨のみで問題ありませんが、夏場など、乾燥が続く場合には適宜与えましょう。鉢植えの場合は、表土が乾いたらたっぷりと与えます。
冬は休眠期なので、根腐れを防ぐために、水のやり過ぎには注意しましょう。
施肥は、ほとんど必要ありません。
施したい場合は、2月と10月に、有機質肥料か速効性化成肥料を与えましょう。
鉢植えの場合には、2月・7月・10月に有機質の肥料か速効性化成肥料を与えましょう。
花言葉は「あなたに夢中」「至福のとき」です。
角字とは?
江戸時代に誕生した角字は、正方形のグリッド内にほぼ水平・垂直のラインのみで文字(漢字)が表現されるグラフィックアートです。
正方形という限られた空間の中に、あらゆる文字を閉じ込めようとするグラフィックデザインは、前述した、ミニマムな物に対する日本人特有のこだわりが随所に感じられます。
そのシンプルで有りながら、奥深い「角字」は多くの日本人を魅了し、お祭りで着る半被や印半纏(しるしばんてん)と言われる着物や、商標、印鑑、家紋、看板デザインなどに今日まで数多く使用されてきました。
What is Kakuji?
There is a style of penmanship called “Kakuji” in Japan. Edo-born Kakuji is a graphicart that expresses letters (kanji) with almost horizontal and vertical lines only.
The design which bases on many straight lines seems simple, or too plain even at its first glance; yet this beautiful artistic penmanship that encompasses the aesthetic of the Japanese in the Edo era, also known as “Iki”, and playfulness has long been inherited to this day, thanks to the masteries’ long years of efforts in training and refinement.
Kakuji with its simplicity and depth is used for designs such as trademark, hanko stamp, family crest and signboard.