蕪 かぶ 角字で野菜や果物の名前、漢字表記
蕪
かぶ
英語: Turnip ターニップ
Unicode: [蕪_0x856A]
アブラナ科アブラナ属の越年草。代表的な根菜類で、別名はカブラ、カブナ、カブラナ、スズナ、ホウサイ、ダイトウナなど。春の七草の1つとしても知られています。
名前の由来は、肥大した根の部分の形が頭に似ているから、頭を意味する「かぶり」、別説では、根を意味する「株」、またはカブラの女房言葉である「オカブ」から名付けられたといわれています。
英名はturnip(ターニップ)。
原産地については、地中海沿岸のヨーロッパ南西部を起源とする一元説と、地中海沿岸および中央アジアのアフガニスタン地域を起源とする二元説があります。
肥大した球形の根を可食部として利用するため、世界中で栽培されており、地中海沿岸地域からヨーロッパ、中国へと世界各地へ伝わり、日本でも歴史は古く、奈良時代に朝廷の奨励でカブが栽培されたという記録があります。
ヨーロッパでは主に飼料とされますが、品種改良された品種が多い日本では食用野菜として利用し、根の部分は淡色野菜、葉・茎は緑黄色野菜に区分されます。
越年草(二年草)で、草丈は30~50cmになり、葉はへら形で全縁、開花期は3~5月で、花茎を垂直に伸ばした総状花序に、径1cmほどの黄色い十字形の4弁花を咲かせ、花後は緑色の果実をつけます。
他のアブラナ科植物と交雑しやすく、ダイコン(ダイコン属)とは交雑しませんが、コマツナやハクサイなど(アブラナ属)とは交雑します。
食べ方
一般に野菜としての旬は、秋(10~12月)と春(3~5月)で、寒い時期に収穫された物ほど甘味は強くなり、葉も軟らかいです。
漬物をはじめ、蒸し煮や炒め物、シチュー、すりおろしなど、様々な料理のバリエーションで使われ、調理法によって食感も変化します。
風呂吹きにも利用されるほか、浅漬け、糠漬け、千枚漬け、酸茎(すぐき)などの漬物に加工されることも多いです。
根の部分の栄養素はダイコンとほぼ同じで、淡色野菜に分類され、ビタミンC、カリウム、食物繊維が含まれ、デンプンを分解する消化酵素アミラーゼ(ジアスターゼ)がたくさん含まれているので、生で食べると、米飯・パン・麺などの主食を食べ過ぎたときの胃もたれや胸やけの解消に効果があります。
葉の部分は根とは全く異なる栄養素を持ち、β-カロテン、ビタミンC、カルシウム、食物繊維が豊富に含まれ、緑黄色野菜に分類されます。アブラナ科に共通する苦味や辛味はありますが、カブは甘味が強く、寒い時期ほど甘味は強まります。
育て方
寒さに強い性質で、涼しい気候を好みます。発芽適温は15~25℃とされています。
一般に小カブであれば、種まきから1.5~2か月ほどで収穫ができ、真夏を避けて1年で春まきと秋まきの2回栽培することができます。害虫がつきにくい秋まきのほうが育てやすいといわれ、残暑が過ぎてから種まきします。
春まき時期:3月~4月
秋まき時期:9月~10月
多めに種をまいて成長に合わせて間引きしながら根を太らせて育てます。
連作障害があるので、同じ畑で栽培を繰り返すときは、アブラナ科作物を栽培しない場所を1~3年あける必要があります。
植え替えを嫌うので、直まきにて畑で栽培するのが一般的で、小カブであればプランターを使って家庭で栽培することも可能です。
日当たり・置き場所
日当たりと風通しの良い場所を好みます。適度な日に当たらないと根が大きく育ちません。
用土
排水性に優れ、保水性の富む土壌を好みます。
土壌酸度はpH6.0~6.5が適しています。
2週間以上前までに、苦土石灰とよく腐熟した堆肥を全面に散布して耕します。1週間前に化成肥料を施して再度耕し、畝を作ります。
種まきは、深さ1~1.5cmほどのまき溝を作り、種をスジまきします。その後、5mmほど覆土して軽く押さえます。
プランター栽培の場合は、赤玉土小粒5:川砂2:バーミキュライト3を配合した土に、種まきより2週間前に苦土石灰をまいて酸度を調整します。用意した土10リットルあたり10gの苦土石灰と20gの化成肥料を混ぜておきます。
野菜用の培養土を使っても問題ありません。栽培対象にカブが入っているか、確認してください。
水やり
種まき後は、しっかりと水を与えます。
発芽後はあまりにも過湿になりすぎると病気の原因になってしまうので土の表面が乾いた頃に水やりをします。
畑でカブを育てる場合は高畝にして水はけの良い環境で育てます。
プランターや鉢植えでカブを育てる場合は、土の表面が乾いたら、たっぷりの水を与えます。
極度に乾燥している状態で、大量の水を与えると列根と呼ばれる生育不良を起こしやすくなるので注意が必要です。
施肥
肥料を好む野菜です。小カブの場合は元肥のみで栽培できます。中・大カブでは、2回目、3回目の間引きをした後に化成肥料を散布し、除草を兼ねて軽く中耕・土寄せします。
花言葉
「晴れ晴れと」など。
角字とは?
江戸時代に誕生した角字は、正方形のグリッド内にほぼ水平・垂直のラインのみで文字(漢字)が表現されるグラフィックアートです。
正方形という限られた空間の中に、あらゆる文字を閉じ込めようとするグラフィックデザインは、前述した、ミニマムな物に対する日本人特有のこだわりが随所に感じられます。
そのシンプルで有りながら、奥深い「角字」は多くの日本人を魅了し、お祭りで着る半被や印半纏(しるしばんてん)と言われる着物や、商標、印鑑、家紋、看板デザインなどに今日まで数多く使用されてきました。
What is Kakuji?
There is a style of penmanship called “Kakuji” in Japan. Edo-born Kakuji is a graphicart that expresses letters (kanji) with almost horizontal and vertical lines only.
The design which bases on many straight lines seems simple, or too plain even at its first glance; yet this beautiful artistic penmanship that encompasses the aesthetic of the Japanese in the Edo era, also known as “Iki”, and playfulness has long been inherited to this day, thanks to the masteries’ long years of efforts in training and refinement.
Kakuji with its simplicity and depth is used for designs such as trademark, hanko stamp, family crest and signboard.