葛　クズ　角字で花と植物の名前、漢字表記

葛

クズ

英語：Kudzu (Vine)

Unicode：　［葛_0x845B］

マメ科クズ属のつる性の多年草で、日当たりの良い山野に自生しています。別名は、かずら。秋の七草の一つとして日本では古くから親しまれてきました。
秋の七草は、奈良時代、山上憶良が万葉集で詠んだ歌が由来とされます。

秋の七草
・萩（ハギ）
・桔梗（キキョウ）
・薄（ススキ）
・撫子（ナデシコ）
・女郎花（オミナエシ）
・藤袴（フジバカマ）
・葛（クズ）

8 – 9月に房状の白や紫の花を咲かせます。花や若葉、若い蔓は食べられます。天ぷらなどにして食べます。花は二日酔いの症状を緩和すると言われています。

根っこからは「葛粉」と呼ばれる良質のデンプンが取れ、和菓子や漢方薬（葛根湯：風邪の初期症状や肩こりの緩和などの効能があるといわれています）の原料として使われてきました。

その他、繊維を紡いで織物にしたり、蔓をかごにするなど、暮らしの中で様々なことに使われてきました。

2008年には、クズ属植物からバイオマスエタノールを抽出する技術が宮崎大学によって開発されました。

根っこには根粒菌（細菌）が共生していて、空気中の窒素を固定して自分の養分とするため、やせた土地でも良く育ち、同時に土壌の地力改善をしています。

葉は、馬や牛、ヤギ、ウサギなど多くの草食動物が好んで食べるので、かつては飼料としても重宝されました。

栄養価が高いため、葛の群生地では動物や昆虫などが繁殖し、生物相が多彩となるようです。

砂漠や荒れ地の緑化事業などにも利用される、たいへん有用性の高い植物ですが、極めて生命力が強く、ものすごい勢いで繁殖します。蔓で他の樹木に巻きつき繁茂するという生態を持つため、農業や林業などに悪影響を及ぼすこともあります。

明治時代に、フィラデルフィア万国博覧会（独立百年祭博覧会）で紹介された後、日本からアメリカに持ち込まれ、家畜飼料用や観賞用として栽培されたり、河川の土壌流出を防ぐ目的の植物として普及しましたが、次第にその繁殖力を制御できなくなり、他の樹木に巻き付いて繁茂する様子から、今では「グリーンモンスター」と呼ばれています。

育てる場合は、種の発芽期間が不定期（数年かかることも）なので、挿し木や根、苗木を移植する方が確実です。
日当たりが良ければ、土質は選びません。

成長が速く、他の植物や建物に絡まるので、注意しましょう。

極めて繁殖力が高いので、一度植えると駆除が困難です。植える場所は慎重に選びましょう。場合によっては、鉢植え等で育てた方が良いかもしれません。

花言葉は「芯の強さ」「快活」です。

 

角字とは？

江戸時代に誕生した角字は、正方形のグリッド内にほぼ水平・垂直のラインのみで文字（漢字）が表現されるグラフィックアートです。

正方形という限られた空間の中に、あらゆる文字を閉じ込めようとするグラフィックデザインは、前述した、ミニマムな物に対する日本人特有のこだわりが随所に感じられます。

そのシンプルで有りながら、奥深い「角字」は多くの日本人を魅了し、お祭りで着る半被や印半纏(しるしばんてん)と言われる着物や、商標、印鑑、家紋、看板デザインなどに今日まで数多く使用されてきました。

What is Kakuji?

There is a style of penmanship called “Kakuji” in Japan. Edo-born Kakuji is a graphicart that expresses letters (kanji) with almost horizontal and vertical lines only.

The design which bases on many straight lines seems simple, or too plain even at its first glance; yet this beautiful artistic penmanship that encompasses the aesthetic of the Japanese in the Edo era, also known as “Iki”, and playfulness has long been inherited to this day, thanks to the masteries’ long years of efforts in training and refinement.

Kakuji with its simplicity and depth is used for designs such as trademark, hanko stamp, family crest and signboard.