菊芋 きくいも 角字で野菜や果物の名前、漢字表記
菊芋
きくいも
英語: Jerusalem artichoke エルサレムアーティチョーク
Unicode: [菊_0x83CA][芋_0x828B]
キク科ヒマワリ属の多年草。別名はアメリカイモ、ブタイモ、サンチョーク、エルサレムアーティチョーク、トピナンブール。
和名キクイモは、菊に似た花をつけ、地下に芋(塊茎)ができるところから名付けらました。中国名は「菊芋」(洋姜)。
北アメリカ北部から北東部が原産で、世界中に外来種として分布しています。夏に黄色い花を咲かせ、地中にできる塊茎は食用になります。
カナダ東部とアメリカ合衆国北東部には野性種が生息していて、ヨーロッパ人が移入する以前からネイティブアメリカンが栽培していました。
ヨーロッパへは17世紀初めに伝わり、ジャガイモ栽培に向かない乾燥地や痩せ地での重要な農作物になり、比較的短期間で一般的な野菜になりました。
日本には江戸時代末期に飼料用作物として伝来し、日本全国の空き地や荒れ地で野生化しています。
繁殖力旺盛な宿根草で、草丈1~3mに成長します。茎は直立して、太さ3cmほどになり、よく分枝して茂ります。
葉は先のとがった卵状の長楕円形で、長さ20~30cm、葉と茎には荒毛があり、茎の下部の葉は対生し、茎の上部の葉は互生します。茎や葉に小さな刺があります。
花期は秋。短日植物で、菊に似た黄色い花を多数つけ、直径4~10cmの一重の頭状花が咲きます。
開花直前に茎葉が急速に生い茂り、地下の節から長い匍匐茎を出して、その先にサトイモに似た塊茎を多数作ります。塊茎は厚さ3~6cm、長さ7~10cmほどの凸凹した不整形で、芽の部分は隆起します。
品種によってイモの大きさは変わり、外皮の色で、赤系と白系や、黄色、紫赤色のものがあり、地上部は降霜には弱いですが、塊茎はかなりの低温でも耐えます。
食べ方
主に芋(塊茎)を食用とします。春に出る若い苗も食べられます。
若苗は、茹でて和え物、おひたし、炒め物にしたり、生で天ぷらにして食べます。
芋は、輪切りにしてから酢水につけて灰汁抜きし、サラダ、甘酢漬け、生のまま天ぷらにしたり、味噌漬けにして食べます。
甘味と独特の香りと歯触りがあり、各種の漬物に適しており、皮を剥いて、酢漬け・醤油漬け・かす漬け・煮物などにすると味が良くなります。
豚などの家畜の飼料にも成るほか、果糖の原料や、アルコール製造の原料にも使われます。
芋にはイヌリンが豊富に含まれています。イヌリンはデンプンと違い温水に溶け、消化によってオリゴ糖の一種キクイモオリゴ糖(イヌロオリゴ糖)となるため、腸内環境を整えて消化吸収をよくし、血糖値の上昇を抑えて、糖尿病予防にもよいといわれています。
育て方
草丈が大きく生長しますので、風の強いところで栽培すると倒伏する恐れがあります。その際は、支柱など立てて育てるとよいでしょう。
全国的に栽培可能な野菜ですが、芋の収穫が目的の場合は、冷涼な地域で寒暖の差がある地域の方が品質は良いようです。
日当たり・置き場所
日当たりの良い場所を好みます。
用土
水はけの良い肥沃な土を好みます。
堆肥や元肥を入れる2週間前位には石灰を入れ耕しましょう。その後堆肥と元肥を入れ土になじませ、石などをきれいに取り除いておきましょう。
プランター栽培の場合は、野菜用の培養土でかまいません。
水やり
冷涼な環境では、地植えで育てている場合は、水やりは天候に任せていても問題ありません。
プランター栽培の場合は、表土が乾いたら、底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えます。
施肥
追肥はほとんど必要ありませんが、元肥(特にカリウム)は入れてあげると生育がよくなります。
花言葉
「陰徳」「美徳」「恵み」「気取らぬ愛らしさ」など。
角字とは?
江戸時代に誕生した角字は、正方形のグリッド内にほぼ水平・垂直のラインのみで文字(漢字)が表現されるグラフィックアートです。
正方形という限られた空間の中に、あらゆる文字を閉じ込めようとするグラフィックデザインは、前述した、ミニマムな物に対する日本人特有のこだわりが随所に感じられます。
そのシンプルで有りながら、奥深い「角字」は多くの日本人を魅了し、お祭りで着る半被や印半纏(しるしばんてん)と言われる着物や、商標、印鑑、家紋、看板デザインなどに今日まで数多く使用されてきました。
What is Kakuji?
There is a style of penmanship called “Kakuji” in Japan. Edo-born Kakuji is a graphicart that expresses letters (kanji) with almost horizontal and vertical lines only.
The design which bases on many straight lines seems simple, or too plain even at its first glance; yet this beautiful artistic penmanship that encompasses the aesthetic of the Japanese in the Edo era, also known as “Iki”, and playfulness has long been inherited to this day, thanks to the masteries’ long years of efforts in training and refinement.
Kakuji with its simplicity and depth is used for designs such as trademark, hanko stamp, family crest and signboard.