百合 ユリ 角字で花と植物の名前、漢字表記
百合
ユリ
英語:Lily リリー
Unicode: [百_0x767E][合_0x5408]
ユリ目ユリ科のうち主としてユリ属の球根(鱗茎)性多年草の総称です。北半球のアジア、ヨーロッパ、北アメリカなど、亜熱帯から温帯、亜寒帯にかけて広く分布しており、原種は100種以上、品種は約130品種を数えます。日本には15種があり7種は日本特産種です。
フランス共和国の国花です(※諸説あり)。
百合(ゆり)、アイリスはフランス王家の紋章でもあります。
フランス王家の紋章「フルール・ド・リス(fleur de lys)」は、白百合ともアヤメの花とも言われる花を様式化した意匠で、政治的、王権的、芸術的、表象的、象徴的な意味を持ちます。現代においてもフランスに関わる政治的・表象的・象徴的意味合いが強いです。
山岳地帯を含む森林や草原に自生することが多いですが、数種は湿地にも自生します
一般的に、草丈は50~200cm、茎は直立し、葉は深緑色の、笹のように細い広披針形で、互生し、先は尖り、短い葉柄がついています。
球根(地下鱗茎)を持ち、ユリ根と呼ばれ、食用になるものもあります。
種類により異なりますが、主に漏斗状の花を咲かせます。
開花期は主に初夏~夏で、5月下旬~6月上旬(スカシユリ系)、6月中・下旬(テッポウユリ)、7月中・下旬(オリエンタル系)などです。
花色は、園芸種も含めると、白、赤、ピンク、オレンジ、黄、複色など様々で、切り花などの他、園芸用植物として人気があります。
欧米では品種改良の歴史は19世紀頃で、日本や中国からヤマユリやカノコユリなどの原種が紹介されてからとなります。
日本では、江戸時代初期からスカシユリが栽培されてきており、現在ではさまざまな色や形の品種が作り出され、世界中で愛されています。
日本の園芸では秋植えの球根草として扱われ、植栽時期は10月~11月頃となります。
ユリは聖書にしばしば登場し、欧米では神聖な花として親しまれます。キリスト教では、白いユリの花は純潔の象徴として用いられ、聖母マリアの象徴とされています。
日本では、ヤマユリ、コオニユリ、オニユリの3種が、ユリ根を食用とするため栽培されています。キントン、茶碗蒸し、がんもどき、煮物、味噌汁、お正月のおせち料理などに用いられます。
中国ではハカタユリ、イトハユリ、オニユリの鱗片を乾燥させ、水でもどして炒め物にしたり、すりおろしてスープにとろみをつけたり、澱粉の原料とします。
オニユリ、ハカタユリ、などの球根は百合(びゃくごう)という生薬になり、滋養強壮、利尿、鎮咳などの効果があるとされ、辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)などに配合されます。
育て方は、品種が多種多様で、生育環境なども異なるので、あらかじめ育てたいものについて調べておきましょう。
テッポウユリ系やスカシユリ系、そのほかヒメユリなど葉の細いユリは日当たりを好み、オリエンタル系やヤマユリ、ヒメサユリなど葉の広いユリは明るい半日陰を好みます。
一般的には、植栽時期は10月~11月頃。排水の良い清潔な土に植えます。球根の上にも根が出るので、地表から最低球根1個分以上は下の土に植えてください。
耐寒性は強く、耐暑性もあります。加湿に弱いので、梅雨の時期の病気に気をつけましょう。逆に極度の乾燥も嫌います。
地中の温度が高くなるのを嫌うため、夏場は、地面に強い直射日光が当たらない場所や、建物の東側など、できるだけ涼しい環境で育てましょう。
風通しの良い、落葉樹の下に植えたり、株元を覆うような下草を植えておくと良いでしょう。
鉢植えであれば、梅雨と春秋の長雨に当てないよう、鉢を軒下などへ移動させましょう。
用土は、一般的に、石灰質でない弱酸性の土壌で、水はけが良く、通気性に富み、適度な保水性のある土が適しています。種類によっては、砂質土壌と腐植質を多く含んだ粘土質土壌を調合する必要もあります。球根が腐りやすい野生種を植える場合は、鹿沼土や日向砂、桐生砂を多めに混ぜます。園芸品種であれば、市販の草花用培養土で問題ありません。ユリ専用土も販売されています。盛り土をしてレイズドベッドを作るのも良いでしょう。
水やりは、球根の植えつけ時にしたあとは、庭植えの場合は雨にまかせますが、鉢植えの場合は鉢土の表面が乾いたときにたっぷりと与えます。花後も葉が枯れるまでは、土が乾かないように水やりを続けてください。
施肥は、庭植えの場合は緩効性化成肥料を与えます。鉢植えの場合は緩効性化成肥料を元肥として施します。生育期間中は、2週間に1回程度、液体肥料を施します。
花言葉は「純潔」「威厳」「無垢」。赤、ピンクは「虚栄心」、黄色は「偽り」「陽気」、オレンジは「華麗」「愉快」「軽率」です。
角字とは?
江戸時代に誕生した角字は、正方形のグリッド内にほぼ水平・垂直のラインのみで文字(漢字)が表現されるグラフィックアートです。
正方形という限られた空間の中に、あらゆる文字を閉じ込めようとするグラフィックデザインは、前述した、ミニマムな物に対する日本人特有のこだわりが随所に感じられます。
そのシンプルで有りながら、奥深い「角字」は多くの日本人を魅了し、お祭りで着る半被や印半纏(しるしばんてん)と言われる着物や、商標、印鑑、家紋、看板デザインなどに今日まで数多く使用されてきました。
What is Kakuji?
There is a style of penmanship called “Kakuji” in Japan. Edo-born Kakuji is a graphicart that expresses letters (kanji) with almost horizontal and vertical lines only.
The design which bases on many straight lines seems simple, or too plain even at its first glance; yet this beautiful artistic penmanship that encompasses the aesthetic of the Japanese in the Edo era, also known as “Iki”, and playfulness has long been inherited to this day, thanks to the masteries’ long years of efforts in training and refinement.
Kakuji with its simplicity and depth is used for designs such as trademark, hanko stamp, family crest and signboard.