杏 アンズ 角字で花と植物の名前、漢字表記

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杏 アンズ 花や植物の名前(漢字表記)を角字で表現してみました。該当する植物についても簡単に解説しています。

アンズ

英語:Apricot アプリコット

Unicode: [杏_0x674F]

バラ科サクラ属の落葉小高木で、英名はアプリコット。別名、カラモモ(唐桃)。原産地は、諸説ありますが、中国の山東省、河北省、山西省、黄河より北といわれています。中国北部で形成された、東洋系の品種群には、ウメとの交雑の痕跡があるようです。

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寒さに強く、空気が乾燥した寒冷地を中心に栽培されます。 日本では、長野県、山梨県、山形県を中心に、主に果実を収穫するために栽培されています。

ヨーロッパへは、インドやペルシアを通じて、イタリア半島に伝わったとされています。
古代ローマへは紀元前にすでに伝わっていたとも、1世紀ごろにギリシャまたはアルメニア経由で伝わったとも言われています。
イギリスへは14世紀の中頃か16世紀の初めに伝わり、フランスでは17世紀に南部で栽培が始まりました。アメリカ大陸へはスペイン経由で18世紀に伝わりました。

樹高は10m程に成長し、幹や葉はウメに似ています。

桜よりもやや早く、3月下旬頃、葉に先立って淡紅色の花を咲かせます。花はウメに似ていますが、より大きく、花数も多く、花色が桜より濃くて華やかで、果樹の中では群を抜いて美しいとされ、花見の対象となることもあります。

6月中旬~7月上旬にウメによく似た果実が、橙黄色に熟し、果肉は赤みを帯びて核と離れやすくなり、収穫期となります。

自家受粉では品質の良い結実をしないため、他品種の混植が必要であり、時には人工授粉も行われる事があります。アーモンドやウメ、スモモと近く、容易に交雑します。

橙黄色に熟した果肉は、そのまま生食が可能です。種子を除いて1週間ほど日干しにすると、干しアンズになります。生の果肉か干しアンズを使って、砂糖を加えてとろ火で煮るとアンズジャムができます。干しアンズを広口の瓶に入れて、水と砂糖を一度煮立ててから冷ました砂糖水を注いで、2週間ほど置くとシロップ漬けになります。

種子は「杏仁(きょうにん)」と呼ばれ、咳止めや、風邪の予防の生薬として用いられ、日本薬局方に収録されています。鎮咳、去痰、嘔吐に用いるほか、麻黄湯、麻杏甘石湯、杏蘇散などの漢方処方にも用いられます。
また、杏仁豆腐の材料にもなります。

花も美しく、家庭向きの果樹と思われますが、本来は夏、雨の少ない冷涼な気候を好む果樹で、近年では、温暖化のせいか病気の発生が多くなり、無農薬では栽培しにくくなりました。

欧州系のアンズは、酸味が少なく、甘みが強くて、生食に最適です。しかし、夏に雨の多い気候では、裂果や灰星病、胴枯病などの発生が多くて育てにくいです。東亜系は、ウメが交雑したものが多く、酸味が強いです。
最近は欧州系と東亜系の交雑品種も発表されています。

基本的には自家不結実性ですので、実を収穫したい場合は、他品種を2本以上植えるか、他の品種から花粉を採ってきて人工授粉させます。最近では、自家結実しやすい品種も出回っています。

育て方は、日光を好むので、日当たり良好な場所を選びます。

水はけ、水もちのよいことが大切で、この条件さえ満たせば、土はあまり選びません。
基本的には赤玉土7~8:腐葉土3~2の配合土を用います。
植えつけ、 植え替えの適期は12月から3月です。

水やりは、庭植えの場合は、土質にもよりますが、苗木や植えつけ直後の木を除けば、ほとんど必要ありません。ただし、夏に日照りが続くような場合は与えましょう。鉢植えの場合は、鉢土の表面が白く乾いたら、鉢底の穴から少し流れ出るくらいたっぷり与えます。

施肥は、庭植えは2月と10月に、鉢植えは2月、5月、10月に、有機質肥料か速効性化成肥料を施します。

高温多湿だと病気が出やすいです。灰星病、黒星病、胴枯病、梢枯病、黒粒枝枯病などで、場合によっては農薬散布も必要になります。

花言葉は「臆病な愛」「乙女のはにかみ」「疑い」「疑惑」です。

 

角字とは?

江戸時代に誕生した角字は、正方形のグリッド内にほぼ水平・垂直のラインのみで文字(漢字)が表現されるグラフィックアートです。

正方形という限られた空間の中に、あらゆる文字を閉じ込めようとするグラフィックデザインは、前述した、ミニマムな物に対する日本人特有のこだわりが随所に感じられます。

そのシンプルで有りながら、奥深い「角字」は多くの日本人を魅了し、お祭りで着る半被や印半纏(しるしばんてん)と言われる着物や、商標、印鑑、家紋、看板デザインなどに今日まで数多く使用されてきました。

What is Kakuji?

There is a style of penmanship called “Kakuji” in Japan. Edo-born Kakuji is a graphicart that expresses letters (kanji) with almost horizontal and vertical lines only.

The design which bases on many straight lines seems simple, or too plain even at its first glance; yet this beautiful artistic penmanship that encompasses the aesthetic of the Japanese in the Edo era, also known as “Iki”, and playfulness has long been inherited to this day, thanks to the masteries’ long years of efforts in training and refinement.

Kakuji with its simplicity and depth is used for designs such as trademark, hanko stamp, family crest and signboard.

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