慈姑 くわい 角字で野菜や果物の名前、漢字表記

慈姑
くわい
英語: Water chestnut ウォーターチャスナット
Unicode: [慈_0x6148][姑_0x59D1]
オモダカ科オモダカ属の水生多年草であるオモダカの栽培品種、またはその塊茎(芋)。別名、田草、燕尾草(えんびそう)、クワエ。
歴史が古いことや葉の形から、地方では様々な呼び方がされています。
原産地は中国とされていて、アジアをはじめ、ヨーロッパ、アメリカなど、世界中の温帯から熱帯に広く分布しますが、野菜として栽培されているのは中国と日本に限られます。
日本では、8世紀の奈良時代には、すでに存在していて、食用にされていたと考えられており、現在では、広島県や埼玉県で多く栽培されています。
単子葉の多年生水生植物で、草丈は110~125cmに成長します。
葉は、長さ30cmの切り欠きがない矢尻形で、葉身の内部は海綿状の組織になっています。
雌雄異花で、円錐花序を出して、白い花弁のある花を咲かせます。花はほとんど結実しません。
匍匐茎は茎の各節から発生し、長さ60~80cmまで伸び、節があり、そこから二次匍匐茎が2~3本発生します。
匍匐茎の先端部には、原種のオモダカに比べて、より大きな塊茎(芋)がつき。塊茎は青味を帯びて水平に節輪があり、薄い鱗片に包まれて、先端部に長さ5~6cmの頂芽がつきます。
食べ方
欧米では主に観賞用ですが、日本と中国では塊茎を食用とし、特に日本では「芽(目)が出る」につながる縁起の良い食物と評され、煮物にしておせち料理などで食べられる習慣があります。
独特のほろ苦さの中にほんのりとした甘みがあり、加熱するとホクホクとした食感になります。
栄養素は炭水化物が多く、野菜類の中では最も高くサツマイモに匹敵します。
体内の余分なナトリウムを排出する働きがあるカリウム、カテキンを含み、リン、亜鉛も比較的豊富。ビタミン類では、ビタミンB1とナイアシン、葉酸などのB群が多いです。
育て方
水生植物で、発芽に酸素を要求せず、また塊茎から発芽するため、種芋を水中に埋めておくだけで、発芽して成長します。
植え付けは3月末から5月のはじめまでが適切です。
休耕田で良く見られ、田のような湛水で旺盛に繁茂します。理想は田んぼでの栽培ですが、家庭では、池や睡蓮鉢で栽培しましょう。他の水生植物と一緒に植えると楽しいです。
ボウフラ対策には、メダカや金魚などを一緒に育ててみましょう。魚の糞は、植物にとって肥料となります。
日当たり・置き場所
日当たりと風通しの良い場所を好みます。
用土
田んぼの土が理想ですが、市販の睡蓮鉢用培養土などを使用しましょう。
栽培予定地に水を張り、土を良く攪拌しておきます。
種球を深さ5cmくらいになるように植え付けます。植えつけ後は3cmくらいの深さに水を張っておきます。
水やり
蒸発した分だけ、水を足します。水を絶やさないように注意しましょう。
茎葉が伸びてくるにしたがって6~9cmの深水にします。
施肥
植えつけ1週間前に基肥として緩効性化成肥料または有機肥料を容器の底に入れ、植えつけ2~3日前にもう一度攪拌します。
追肥は8月上旬と収穫前の9月下旬頃に施すのが適しています。化成肥料を適量与えてください。
水を足す際に、一緒に液肥を与えても良いです。
生き物を一緒に育てている場合は、影響を与えないように、ビオトープ用肥料などを使います。
花言葉
「縁起が良い」「子孫繁栄」など。
角字とは?
江戸時代に誕生した角字は、正方形のグリッド内にほぼ水平・垂直のラインのみで文字(漢字)が表現されるグラフィックアートです。
正方形という限られた空間の中に、あらゆる文字を閉じ込めようとするグラフィックデザインは、前述した、ミニマムな物に対する日本人特有のこだわりが随所に感じられます。
そのシンプルで有りながら、奥深い「角字」は多くの日本人を魅了し、お祭りで着る半被や印半纏(しるしばんてん)と言われる着物や、商標、印鑑、家紋、看板デザインなどに今日まで数多く使用されてきました。
What is Kakuji?
There is a style of penmanship called “Kakuji” in Japan. Edo-born Kakuji is a graphicart that expresses letters (kanji) with almost horizontal and vertical lines only.
The design which bases on many straight lines seems simple, or too plain even at its first glance; yet this beautiful artistic penmanship that encompasses the aesthetic of the Japanese in the Edo era, also known as “Iki”, and playfulness has long been inherited to this day, thanks to the masteries’ long years of efforts in training and refinement.
Kakuji with its simplicity and depth is used for designs such as trademark, hanko stamp, family crest and signboard.