鮖 イシモチ 角字で魚の名前、漢字表記、魚編(さかなへん)の漢字

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鮖 イシモチ 魚編(さかなへん)の漢字や、魚、海の生物、水の生物の名前(漢字表記)を角字で表現してみました。該当する生物についても簡単に解説しています。

イシモチ

英語:Silver Croaker シルバークローカー Fishago Asiatica フッシアゴアジアティカ

Unicode: [鮖_0x9B96]

スズキ目ニベ科の海水魚でシログチ(白愚痴、白口)とも呼びます。東北以南、東シナ海、黄海、インド洋、太平洋域に分布します。

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40cm前後まで成長し、丸みを帯びた頭と、細長く左右に平たい形をしています。

内湾から大陸棚の砂泥底に住んで、エビ、シャコ、カニ、端脚類、環形動物、小型の魚、イカなどを捕食します。

産卵は5月~8月ごろで、稚魚は沿岸の水深2~5m前後の浅所や河口で暮らします。

産卵は初夏から夏に海域で行われる。仔稚魚は沿岸の水深2-5 m前後の浅所に出現し、河口域にもみられる。

浮き袋を使ってグーグーと鳴き、愚痴を言っているようなのでグチと名付けられたそうです。英語のCroakerも蛙のようにガーガー鳴くという意味です。

イシモチ(石持、石首魚、鰵)名前は、耳石が巨大であることから。耳石(じせき)は、脊椎動物の内耳にある炭酸カルシウムの結晶で、平衡感覚と聴覚に関与する平衡石です。

底曳き網で大量に水揚げされていたので、年間を通して安定して入荷があり、蒲鉾などの練り物の原材料として重宝されていました。
小田原でさかんに作られていた蒲鉾は、九州で水揚げされるシログチが使われていたようです。

鮮魚として流通することもあります。白身は水分が多く、クセがありませんが、鮮度落ちが早いです。卵巣の味は非常に良く人気があります。

主な料理法は、塩焼き、幽庵焼き、ソテー、ムニエル、フライ、唐揚げ、刺身、酢じめ、煮つけなどです。

シログチの他にも耳石が巨大であることからイシモチと名付けられた魚がいます。

ニベ(鮸)

スズキ目ニベ科の海水魚で、東北沖以南や東シナ海に生息しています。
近海の泥底で生活しており、体色は灰色。全長は約80cmにまで成長します。
側線に背ビレに向かって斜めに入る、褐色の斑紋があります。食べるものも砂泥地にいる環形動物や甲殻類、小魚などシログチとほぼ同じです。

シログチが内湾に多いのに対して、外洋に面した浅場に住んでいます。加工品になることは少なく、鮮魚として流通します。

シログチとともに関東では「イシモチ」、関西では「グチ」と呼ばれ混同されることがあります。

小骨が少なく上質の白身で、塩焼き、煮つけ、刺身、フライ、ムニエルなどで食べられます。

ニベのうきぶくろを煮詰めて膠(にかわ)を作れます。江戸時代には高級な膠の原料になっていました。きわめて粘着力が強く、この膠自体も「にべ」と呼ばれます。

べたべたすることから、愛想や世辞を表す言葉にも転じ、無愛想な様子が「にべもない」という慣用句になりました。

テンジクダイ(天竺鯛)

スズキ目テンジクダイ科の海水魚で、体長10cm前後。タイのような魚型をしており、褐色の横縞が並びます。

太平洋北西部から台湾、中国、フィリピンなど、広く分布します。

内湾から水深100m付近の砂泥底に生息し、夜行性。大きな大群で沖合いを回遊しています。浅いところや岩礁域、漁港などにはあまりいません。

産卵期は夏で、オスが卵を孵化するまで口にくわえて保護(マウスブリーダー)を行うことが記録されています。

西日本で食用魚として流通しており、主な料理法は、唐揚げ、汁物、煮魚などです。

カジカ(鮖)

鮖という漢字は「カジカ」とも読みます。この場合は、スズキ目カジカ科に属する淡水魚を指します。
日本固有種で、北海道南部以南の日本各地に分布します。別名「ゴリ」「ドンコ」。見た目はハゼに似ています。

石の下に住んでいるので、鮖となったようです。

河川改修などで、生息環境が破壊され、個体数は減少しており、絶滅危惧IB類 (EN)(環境省レッドリスト)に指定されています。

卵の大きさにより分類され、大卵型は、渓流などの上流域、中卵型や小卵型は中流域から下流域に暮らしています。石礫中心の川底を好み、水生昆虫や小魚、底生生物などを食ています。

日本各地で食用にされ、主な料理法は、汁物、味噌汁、鍋料理、佃煮、甘露煮など。代表的なものに石川県金沢市の郷土料理「ゴリ料理」があります。
石の間にへばりつく「ゴリ」を捕まえるために板や藁を川底に押しつけて、網に追い込む様子が、強引に物事を進めるように見えるため「ゴリ押し」という慣用句になったとされています。

 

角字とは?

江戸時代に誕生した角字は、正方形のグリッド内にほぼ水平・垂直のラインのみで文字(漢字)が表現されるグラフィックアートです。

正方形という限られた空間の中に、あらゆる文字を閉じ込めようとするグラフィックデザインは、前述した、ミニマムな物に対する日本人特有のこだわりが随所に感じられます。

そのシンプルで有りながら、奥深い「角字」は多くの日本人を魅了し、お祭りで着る半被や印半纏(しるしばんてん)と言われる着物や、商標、印鑑、家紋、看板デザインなどに今日まで数多く使用されてきました。

What is Kakuji?

There is a style of penmanship called “Kakuji” in Japan. Edo-born Kakuji is a graphicart that expresses letters (kanji) with almost horizontal and vertical lines only.

The design which bases on many straight lines seems simple, or too plain even at its first glance; yet this beautiful artistic penmanship that encompasses the aesthetic of the Japanese in the Edo era, also known as “Iki”, and playfulness has long been inherited to this day, thanks to the masteries’ long years of efforts in training and refinement.

Kakuji with its simplicity and depth is used for designs such as trademark, hanko stamp, family crest and signboard.

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