犬榧　イヌガヤ　角字で花と植物の名前、漢字表記

犬榧

イヌガヤ

英語：Cephalotaxus harringtonia　セファロタクス ハリントニア

Unicode：　［犬_0x72AC］［榧_0x69A7］

イチイ科イヌガヤ属の常緑小高木の針葉樹でカヤの木に似ていることからこの名が付きました。別名ヘビノキ、ヘダマ、ヒノキダマ、ヘボガヤなど。

北海道を除く日本、朝鮮半島、中国大陸中北部に分布し、広葉樹林などで生育します。また耐陰性が強く、スギ林の林床でも育ちます。

葉は互生で、枝に2列配列します。主幹の葉は螺旋状の線形葉で、葉先は短く急に尖ります。カヤに似ていますが、葉質は柔らかく、触れても痛くないです。

材は緻密で硬く、粘りがあり、耐久性に優れたため、古代には弓の材料とされていました。

実は苦く、食用にはなりませんが、種から取れる油は、かつて灯火用に使わていました。イヌガヤの油は凝固点が-5℃以下、沃素価が130.33で、寒中でも凍ることなく明るい光を放つため、冬の神事には欠かせない燈油とされました。

縄文時代の遺跡からもイヌガヤの果実が発見されており、有史以前から使用されていると考えられます。

育て方は、日当たりと水はけがよく、適度に湿り気のある肥沃な場所を好みます。また、耐陰性があり日陰にも強いです。成長は遅いですが、病害虫に強く、きわめて丈夫な性質を持ちます。剪定に耐えるため、樹形を整えやすく庭木として利用しやすいです。

用土はあまり選びませんが、水はけがよく、肥沃な土を好むので、腐葉土や堆肥を漉き込むと良いでしょう。

水やりは、地植えでは植えつけ後2年未満までは、土の表面が乾いたらたっぷりと与え、根づいた株は雨だけで問題ありません。鉢植えは、土の表面が乾いたらたっぷりと与えます

施肥は、寒肥として有機質の肥料を株のまわりに与えます。

 

角字とは？

江戸時代に誕生した角字は、正方形のグリッド内にほぼ水平・垂直のラインのみで文字（漢字）が表現されるグラフィックアートです。

正方形という限られた空間の中に、あらゆる文字を閉じ込めようとするグラフィックデザインは、前述した、ミニマムな物に対する日本人特有のこだわりが随所に感じられます。

そのシンプルで有りながら、奥深い「角字」は多くの日本人を魅了し、お祭りで着る半被や印半纏(しるしばんてん)と言われる着物や、商標、印鑑、家紋、看板デザインなどに今日まで数多く使用されてきました。

What is Kakuji?

There is a style of penmanship called “Kakuji” in Japan. Edo-born Kakuji is a graphicart that expresses letters (kanji) with almost horizontal and vertical lines only.

The design which bases on many straight lines seems simple, or too plain even at its first glance; yet this beautiful artistic penmanship that encompasses the aesthetic of the Japanese in the Edo era, also known as “Iki”, and playfulness has long been inherited to this day, thanks to the masteries’ long years of efforts in training and refinement.

Kakuji with its simplicity and depth is used for designs such as trademark, hanko stamp, family crest and signboard.