一角 イッカク 角字で哺乳類の名前、漢字表記
一角
イッカク
英語:Narwhal ナーワル
Unicode:[一_0x4E00][角_0x89D2]
イッカク科イッカク属の鯨の一種。本種のみでイッカク属を構成します。
北極海、カナダ北東部、デンマーク領グリーンランド北部、ノルウェー領スヴァールバル諸島およびヤンマイエン島、ロシア北部に生息しています。
体長は雄で4.7m、雌で4.2mに達し、雄の体重は1.5tに達することがありますが、雌は1tに満たない程度です。
胸ビレは短く、成体では先端が上方に反り、背ビレはありません。尾ビレは扇形で、中央に切れ込みがあります。身体の大部分は青白い地に茶色の斑点模様で、首、頭部、胸びれや尾びれの縁などは黒いです。
イッカク(一角)の名の由来は、雄が非常に長い一本の角を持つことですが、これは実際には角ではなく牙です。
この牙は歯が変形したもので、イッカクの歯は上顎に2本の切歯があるのみですが、雄は左側の切歯が長く伸びて牙となります。牙は、上唇を貫き、前方に突き出す形になります。
長い牙の役割は諸説有りましたが、近年では、牙の電子顕微鏡検査によって内側から外へ向かう、神経系の集合体と判明し、高度な感覚器として知られるようになりました。牙を高く空中に掲げることにより、気圧や温度の変化を敏感に知ることができると仮定されています。
その他、牙を振り回して、獲物を気絶させる様子も観察されています。
また、大きな牙を持つオスはメスを魅了するらしく、異性へのアピールの機能もあるようです。
イッカクの牙は、ゾウの牙と同様に、一度折れると再び伸びることはありません。
ヨーロッパでは昔、一角獣の角と称されるものが高値で取引されていました。一角獣は空想上の生き物で、馬のような形をしていて、額に長い一本の角が突き出しています。この角で作った杯で酒を飲むと、あらゆる病気が治るという言い伝えがありました。が、実際にはサイの角や、イッカクの牙だったそうで、効果も怪しい物だったようです。
角字とは?
江戸時代に誕生した角字は、正方形のグリッド内にほぼ水平・垂直のラインのみで文字(漢字)が表現されるグラフィックアートです。
正方形という限られた空間の中に、あらゆる文字を閉じ込めようとするグラフィックデザインは、前述した、ミニマムな物に対する日本人特有のこだわりが随所に感じられます。
そのシンプルで有りながら、奥深い「角字」は多くの日本人を魅了し、お祭りで着る半被や印半纏(しるしばんてん)と言われる着物や、商標、印鑑、家紋、看板デザインなどに今日まで数多く使用されてきました。
What is Kakuji?
There is a style of penmanship called “Kakuji” in Japan. Edo-born Kakuji is a graphicart that expresses letters (kanji) with almost horizontal and vertical lines only.
The design which bases on many straight lines seems simple, or too plain even at its first glance; yet this beautiful artistic penmanship that encompasses the aesthetic of the Japanese in the Edo era, also known as “Iki”, and playfulness has long been inherited to this day, thanks to the masteries’ long years of efforts in training and refinement.
Kakuji with its simplicity and depth is used for designs such as trademark, hanko stamp, family crest and signboard.